ストレッチに関する質問No.1が「ストレッチは何秒くらいやるのがいいですか?」です。
結論から言うと、30秒です。
30秒ってけっこう長いですね、と思われた方も多いはず。さらに、実際にストレッチを30秒やっていただくとわかりますが、30秒ってけっこう長い。
しかし、けっこう長い30秒間、しっかりストレッチをしないとストレッチの効果ってあまりないのが現実です。
今回はなぜ30秒ストレッチをする必要があるのか、について岐阜市のスポーツ整体師が解説します。
そもそもストレッチって何をしているのか?
ストレッチとはよく言いますが、じゃあ実際体に何が起きているのか?
おそらく「筋肉を伸ばしている」ことはわかっているかと思います。
筋肉は、バネのような働きと、粘土のような働きがあります。
バネは伸ばされると元の長さに戻ろうとし、また縮めても元の長さに戻ろうとしますよね?
筋肉にも同様の働きがあります。
また、粘土を引っ張った時のように、ジワーっと伸びていく働きもあります。
それでは、この2つの働きがストレッチのときにどのように働いているかを説明していきますね。
ストレッチをして筋肉を伸ばしていくと、まずバネが伸びます。バネは伸ばされると元の長さに戻ろうとする働きがありますので一定のところまで伸びるとそれ以上は伸びなくなります。
ここで、粘土の性質の出番です。粘土のように、筋肉も同じで時間をかけながらゆっくり伸ばしていくとジワーっと伸びていきます。
これが、ストレッチによる筋肉が伸びていくメカニズムです。
ストレッチは30秒伸ばす明確な理由
筋肉にはバネと粘土のような性質があり、粘土を伸ばしていくのには時間をかける必要があると説明しました。
粘土のような性質が伸びることで筋肉が緩み柔軟性が上がりますが、それに23〜26秒必要と言われています。
そのため、いくらストレッチをしていても伸ばしている時間が5秒、10秒程度であれば、筋肉が緩む前にストレッチを終えてしまっているため筋肉は硬いままです。
30秒、しっかりと時間をかけて伸ばしていくことで筋肉がゆっくりと緩んでくる感覚を感じてください。
反動をつけるストレッチはなぜダメなのか?
こちらはストレッチの間違いNo.1です。
なぜだかみなさん、「グッグッグッ」と反動をつけたストレッチを好みます。
おそらく反動をつけてストレッチを行うことに、これ!と言った理由はないのでしょうが、その方が伸びを感じると言ったところでしょうか。
しかし、反動をつけたストレッチでは、筋肉にはバネの働きしか起こりません。
これでは筋肉が緩み柔軟性が上がらないことは前述した通りです。
さらに、この反動をつけたストレッチは筋肉を痛めてしまう原因にもなりかねません。筋肉は急激な伸びを感じると、縮む働きがあります。これを専門用語では、”伸長反射”と言います。
本来、伸長反射は筋肉を伸ばされすぎる刺激から守る働きです。
しかし、反動をつけたストレッチや強い痛みを感じるような過度なストレッチを行うと、筋肉の繊維に小さな傷がついてしまいます。
そのようなストレッチを続けていると、徐々に筋肉は硬くなり、痛むようになります。
結果的に、ストレッチをしているのに体が硬くなるという、真逆のことが起きてしまうのです。
反動はつけないでグーっと伸ばして下さい。
ストレッチは分割払いで
「ストレッチは何秒やったらいいですか?」
「30秒やってください。」
「ストレッチは何セットやったらいいですか?」
ストレッチの質問は、決まってこの流れです。
ストレッチは一度に何セットもやる必要はなく、1回30秒のストレッチを1日の中で繰り返し行ってもらった方が効果が高いです。
筋肉というのは、一度ストレッチを行ってもすぐに元の硬さに戻ってしまいます。
筋肉によって差はありますが、だいたい2時間もすれば元通りと言われています。
そのため、こまめにストレッチを行ってもらうことが筋肉の柔軟性を改善するためにもっとも効果の高い方法になります。
まとめ
ストレッチは「1回30秒で反動をつけずに、1日に何回でも行ってください」とお伝えします。
1日に何回でも、というところで個人差は大きく出てきますが、こればかりは本人の努力次第です。最初は少し大変ですが、習慣になってしまえばストレッチを行うことが普通になります。
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