スポーツ障害に必須のRICE処置を岐阜市のスポーツ整体師が解説

新年度に入り、学生さんの怪我が急増する時期に入りました。

練習や大会も盛んに行われる次期、上級生にとっては最後の追い込みですので、思いっ切り取り組んで頂きたいと思っています。

さて、スポーツを障害専門に扱っている治療院なら確実に行うRICE(ライス)処置をご存知ですか?

お米で治療するわけではありません。

きちんと言葉の意味がありますので、スポーツ選手や親御さん、スポーツ指導者やコーチの方は必ず覚えておいてくださいね。

 

RICE(ライス)処置とは

救急箱

ライス処置とは、スポーツ現場で頻繁に使用される応急手当の方法を表す言葉の頭文字です。

スポーツ現場だけでなく、日常にあるような捻挫や打撲の時にも覚えておきたい処置の方法ですので、是非確認しておいてください。

頭文字は、

R:Rest(レスト)

I:Icing(アイシング)

C:Compression(コンプレッション)

E:Elevation(エレベーション)

です。

 

R:Rest(レスト)

レストは「安静」という意味です。

怪我をした直後は患部の安静を保持しなければなりません。

むやみに動かすと損傷を広げるどころか、怪我の回復を長引かせてしまいます。

日常の怪我においても、「動かさないと固まってしまう!」と思って無理やり動かして余計痛くなってしまった経験はありませんか?

専門家の判断を仰ぐまでは、まずは患部の安静を保ってください。

 

I:Icing(アイシング)

氷袋

アイシングは聞き覚えのある言葉だと思います。

言葉の通り「冷却」「冷やす」という意味です。

例えば、足首を捻った時には冷やすことを第一優先とします。

しかし、腰痛の場合は冷やすという選択肢は浮かばないのではないかと思います。

実は当院では、ぎっくり腰や急性の腰痛症の場合は氷水で真っ赤になるまで冷やすことも少なくありません。

「温めた方がいいんじゃないの?!」と聞かれますが、痛めている部分と痛め方を把握すれば、冷やした方が早く痛みが取れる時も多々あります。

低体温症など生命の危機に関わらない限り、怪我の後は温めて悪くなることはありますが、冷やして悪くなることはほとんどありません。

特に急な痛みの直後は一旦冷やしてみましょう。

意外にも痛みが引いて、動けるようになることもありますよ。

 

アイシングの方法

  1. ビニール袋を2枚重ねて、「氷」と「水」を入れます。氷に対して、水は少量でOKです。
  2. 直接患部に当てます。
  3. 時間は10~20分です。
  4. 肌が赤くなって皮膚の感覚が無くなったら一旦休憩し、肌の感覚が戻ったら再度冷やします。
  5. 以上を1日に3~5回ほど繰り返します。

※氷のみで行うと凍傷の危険性がありますのでご注意ください。

 

C:Compression(コンプレッション)

包帯

コンプレッションとは「圧迫」を表します。

怪我をした時に圧迫をするイメージはないと思いますが、腫れが広がらない様にするために患部の圧迫を行います。

怪我を長引かせないためには、怪我の直後にいかに「腫れ」を出さないかによると言われています。

怪我をした患部の組織が壊れ、周りの細胞に腫れが広がっていくことによって、二次損傷が大きく広がります。

この二次損傷が広がるほど治るのに時間がかかってしまいますので、早期に圧迫することによって腫れが広がらないようにしておきましょう。

圧迫の方法は、弾性包帯などの伸び縮みする包帯で行うことが一般的です。

 

E:Elevation(エレベーション)

受傷後、特に腫れ出てきた時には、患部を心臓から上に持っていきます。

エレベーションとは「挙上」という意味です。

患部を心臓から高い位置に持っていくことにより、重力で血液が心臓に戻っていきます。

コンプレッション(圧迫)と同様に、二次損傷のもととなる腫れやむくみを早期に引かせる手段となります。

足首の捻挫の際に、「布団に入ると足首がズキズキして眠れない」というご相談を受けます。

これは、怪我をした部位に血液が溜まり、足が急激にむくむことによってはち切れそうな痛みを感じます。

寝る前に20~30分ほど椅子の上に脚を挙げて寝てみてください。

すっきりして眠れますよ。

 

まとめ

家でもすぐに出来るRICE処置。

特にアイシングは自宅の氷でも出来、痛みを緩和する効果も非常に高いです。

温めることが体に良いイメージですが、怪我の状態によって逆効果のこともありますので、しっかりと見極めなければなりません。

急な怪我で時間がない時、迷ったらRICE処置を思い出してみてください。

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