この記事を100字でまとめると・・・
年中肩こりを感じているあなたへ。もしかしたらあなたは生きているだけで肩こりになる体かもしれません。生きているだけで肩こりになる体ってどんな体?その答えは、【呼吸】と【姿勢】にあります。
はじめに
「生きているだけで肩こりになる体です」
その体になってしまったらいくらマッサージをしてもストレッチをしても、長期的な効果は期待できません。
そして、年中肩こりに悩む人はこの生きているだけで肩こりの体の持ち主の可能性が高いです。
そんなの嫌ですよね。
今回は、呼吸と姿勢を整えることで、肩こり・頭痛を改善する方法を岐阜市の整体師が解説します。
【呼吸と姿勢が原因】生きているだけで肩こりになる明確な理由
肩こりと呼吸が関係するって本当?
普段、無意識に行う呼吸。
吸って・吐いて・吸って・吐いて・・・といちいち意識することってないですよね?
この無意識的に行われる「呼吸」。知らない方も多いですが、実は筋肉が働いて起こる運動の1つになります。
呼吸に関わる筋肉を呼吸筋と言います。そして、呼吸筋はメインで働く主動作筋(以下:メイン筋)とサブで働く補助筋(以下:サブ筋)とに分けられます。
呼吸をするときに、メイン筋がしっかり働いていさえすれば問題はありませんが、何らかの理由でメイン筋の働きが悪くなることがあります。その際に、サブ筋に過剰な負担がかかります。
呼吸に関わるサブ筋は、胸や肩、首回りに多く存在するため、過剰な負担がかかるとそれら筋肉が硬くなり、肩こりや頭痛の原因になる可能性があります。
呼吸は生きていく上で必ず必要です。
そのため、生きているだけで肩こり、の状態を招いてしまうのです。
【肩こりで姿勢がいい人、0人説】
私は今まで肩こりやそれに伴う頭痛やめまいなどの症状で悩む方を多くみてきましたが、そのような症状を抱えている方には共通点があります。
それは、「姿勢が悪い」ということです。
姿勢が悪い人で肩こりではない方もいますが、肩こりの人で姿勢がいい方はほとんどいません。(私は一人もみたことがありません。)
肩や首に負担のかかる姿勢で生活していれば、肩こりになる。考えてみれば、当然の話ですよね。
生きてるだけで肩こりになる【呼吸と姿勢】
呼吸が浅く、首や肩がガチガチ
前述したように、呼吸のメイン筋の働きが悪くなることでサブ筋の負担が増え、結果的に肩こりやそれに伴う頭痛やめまいなどを引き起こします。
それでは、具体的にメイン筋の働きが悪くなると体はどのように変化するのかを説明していきます。
メイン筋の働きが悪くなると呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなることで、肺全体に空気が行き渡らずに、体内への酸素の取り込みが悪くなります。
しかし、体は酸素を必要とします。
すると、サブ筋が過剰に働くことで酸素を取り込もうと努力しながら呼吸をするようになります。
そして、努力して呼吸していることに気づかないうちに筋肉には疲労が蓄積し、首・肩周りの筋肉がガチガチに硬くなってしまい、肩こり・首こりや頭痛などの症状を引き起こします。
頭が前に落ちて「ストレートネック」に
スマホやノートパソコンなど、自分の手元で何か作業をする時間は以前とは比べものにならないくらい増え、人間の生活を大きく変えました。
生活が大きく変われば、体もそのように変わります。
本来、人間の頭は背骨の真上にあるのが普通です。そして背骨はS字カーブと言われるように適度な湾曲があります。
背骨は頚椎(首の背骨)、胸椎(胸の背骨)、腰椎(腰の背骨)に分けれます。
頚椎は前湾、胸椎は後湾、腰椎は前湾している。
しかし、スマホなどの影響で目線は手元に落ち、目線に引っ張られるように頭は前に落ちてしまいました。
頭が前に位置するようになると、首の骨は湾曲を失い、まっすぐになってしまいます。
この状態のことを「ストレートネック」といいます。
ストレートネックになり、頭の重さが首に全てかかることで首の関節や筋肉への負担を増やしてしまうのです。
肩が前に出る「巻き肩」
スマホの影響は首だけにとどまりません。
巻き肩もそのひとつです。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、街は巻き肩で溢れかえっています。
このような姿勢の方、見かけたことありませんか?
写真のように、両方の肩が前に出てしまった状態を巻き肩と言います。
巻き肩になると、肩甲骨が前に引っ張られた状態になり開きっぱなしになります。
背中の筋肉の働きが悪くなり、胸の筋肉も痩せてしまいます。女性ではバストが垂れさがったり、男性ではどれだけ筋トレをしていても胸板は一向に厚くなりません。
背中の筋肉は伸びきり、胸の筋肉は伸びなくなり、結果的に首や肩への負担が増えてしまうのです。
肩こりの代表はやっぱり「猫背」
猫背を知らない人はいないかもしれませんが、改めて猫背を説明します。
猫背は、一般的に背中が丸くなっている状態のことを言いますが、正確には胸の背骨である胸椎の湾曲が通常よりも大きくなった状態のことを言います。
胸椎の後湾が大きくなることでも、頭は体よりも前方向に位置するようになり、結果的に首や肩への負担を増やして肩こり・首こりやそれに伴う症状の原因になるのです。
”生きてるだけで肩こり”から抜け出す方法【呼吸編】
呼吸のメカニズム
呼吸を整えていく前に、呼吸のメカニズムについて説明していきます。
少し専門的な内容になりますので、難しい話はちょっと、、、という方は、次の「」まで飛ばしてください。
呼吸は息を吸う「吸気」と、息を吐く「呼気」に分かれます。
運動時や意識的に強く吐いたりしない限り、日常的な呼吸で筋肉が使われるのは主に息を吸うときになります。
息を吸うときに働く筋肉は「横隔膜」と「外肋間筋」です。
「横隔膜」と言うワードは聞いたことがある方も多いと思いますが、横隔膜が筋肉だということは意外と知られていなかったりします。
「横隔膜」は、胸とお腹の境界になっており、胸を下方向に広げる働きがあります。
「外肋間筋」とは肋骨についている筋肉で、肋骨を広げ胸を前後左右に広げる役割があります。
横隔膜と外肋間筋はともに、胸を広げる働きがあります。
このように横隔膜と外肋間筋の働きにより胸が広がると肺が膨ら
み、肺が膨らむため体外から体内に空気が流れ込みます。
これが、人間が息を吸うときの体の仕組みになります。
しかし、この横隔膜の働きが悪くなっていたり、肋骨の動きが悪くなっていると、胸を広げることができません。
そのため、首や肩周りについている呼吸補助筋が働き、肋骨を上方向に引き上げることで無理やり胸を広げて息を吸うのです。
1回1回は小さな負担ですが、呼吸は1日に2〜3万回していると言われています。
いくら小さな負担でも2〜3万回繰り返し、これが毎日続いていけば大きな負担になることは想像がつきますよね。
呼吸を整える
呼吸を整えていくには、緊張した状態ではうまくいきません。
肩の力を抜き、リラックスすることがポイントです。
体の負担がもっとも少ない仰向けの姿勢で膝を90°に曲げた状態から始めていきましょう。
深呼吸をする
「深呼吸をしてみてください」
と言われてまずあなたは息を吸いますか?吐きますか?
おそらく息を吸ったかと思います。
正解は、まず息を吐くこと。
息をゆっくりと長く吐いていくことで、肺の中の余分な空気を外に出し、さらに体の力も抜けていきます。
余分な空気を外に出したら、鼻からゆっくりと深く空気を吸い込んでください。
このときに、胸が大きく膨らんだり、肩が上がってしまうことがあります。これは呼吸補助筋が優位に働いている証拠です。
横隔膜の働きを感じることがファーストステップです。
胸とお腹に手を置いた状態で深呼吸してください。
息を吸うときに横隔膜が下方向に下がればお腹が膨らんできます。お腹が膨らんでくる動きを感じながら呼吸を行ってください。
時々、お腹に呼吸が入ってくるなどと表現される方もいますが、お腹に呼吸が入ることはありません。(もし入るようなことがあれば肺に穴が空いていて大変です。笑)
あくまでも横隔膜が下がるイメージ、下がることでお腹が膨らんでいることをイメージしながら呼吸をしてください。
下位肋骨の動きを感じる
横隔膜の下がりを感じることができるようになれば、次のステップです。
次は、肋骨の下の方(下位肋骨)を両手で包み込みます。
そして、息を吸うときに下位肋骨が左右や前後に広がっていく動きを感じてください。下位肋骨の動きも息を吸うときに感じる方が難しいです。
まずは、息を長く吐いていき、下位肋骨が閉じていく動きから意識してください。このとき下位肋骨が閉じていく動きを両手でも感じとってください。
閉じたところから下位肋骨が左右前後に広がって鼻から空気が肺に流れ込んでいくイメージを持って息を吸ってください。
下位肋骨の動きをしっかり出すことができるようになれば、上位肋骨の過剰な動きは軽減されていき、首や肩の筋肉への負担も軽減されます。
目を閉じてリラックス
呼吸の運動だけに集中するために、目を閉じてリラックスしながら行ってください。
自分の体を内側から感じることを内観といいますが、呼吸の運動にはこの内観の相性が非常に良いです。自分の体と対話するように行ってください。
どんな姿勢でも呼吸を整えれるように
寝た状態で上手に呼吸ができるようになったら座って呼吸したり、立って呼吸したりどのような姿勢のときでもできるように意識してみてください。
感覚が変わるため最初は難しく感じる方もいるかもしれませんが、これも継続いていくことで慣れていきます。
体は少しずつしか変化していかないものです。
焦らずゆっくりと習慣を変えていきましょう。
”生きてるだけで肩こり”から抜け出す方法【姿勢-座り方-編】
次は姿勢編です。姿勢は座ったときの姿勢と立ったときの姿勢を説明してきます。
肩こりがつらい人は、このような姿勢で座っていませんか?
この姿勢は肩こりの人にみられる典型的な座り姿勢です。
この状態では、頭の重さが首から背中にかけての筋肉に負担が集中しています。
この座り姿勢を改善していくためには以下の項目を順番に実践してください。
- 骨盤をまっすぐ立てる
- 肩甲骨をちょっとだけ寄せる
- あごを軽く引く
この3点を意識すると、頭が背骨の真上に位置するようになります。
そうすることで座っている時の頭の重さが筋肉ではなく骨で支えることができるようになるため、生きているだけで肩こり状態から抜け出すことができます。
”生きてるだけで肩こり”から抜け出す方法【姿勢-立ち方-編】
上の写真、見るからに頭が重たそうに見えますよね?
座り姿勢と同じように、頭が体の中心線よりも前に位置していることで首から背中にかけての筋肉はガチガチに硬くなります。
これを改善していくために、以下の手順で姿勢を整えてください。
- かかと重心
- ひざの力を抜く
- 骨盤はまっすぐ立てる
- 肩甲骨をちょっとだけ寄せる
- あごを軽く引く
頭の位置が体の中心線の真上にきていますよね?
この姿勢に戻していくことが大切です。
時々、いい姿勢になった方が体が辛い、という方がいますがそういう方はそれだけ体の筋肉が硬くなっているということです。
そういう方の場合は、先にストレッチをして筋肉の柔軟性を改善しておくことで良い姿勢が取りやすくなります。
まとめ
生きているだけで肩こりになる理由は、”呼吸”と”姿勢”が原因でした。
生きているだけで肩こり状態から抜け出すには、呼吸と姿勢を改善すること。そして効果的なストレッチを行うことで改善のスピードは加速します。
肩こりや頭痛になる理由は人それぞれ違います。< /p>
岐阜市の整体院では、肩こりや頭痛の原因を迅速かつ丁寧に判断し、その原因にあわせて施術を行い一早い改善を目指します。
今回、ブログ内で取り上げた肩こり解消ストレッチはLINE@で動画配信しております。
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ぜひそちらも実践し、自宅でのセルフケアにご活用ください。